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根尾、石川昂、岡林……期待の若手だらけの今のドラゴンズが一番面白い!

文春野球コラム ペナントレース2020

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若手とベテランが火花を散らすところが見たい!

 2軍の試合を見るのも楽しいですが、やっぱり根尾選手や石川選手が一軍で一線級の投手たちと戦っている姿を見るとワクワクしますね。彼らが日本で一番高いレベルの投手たちにどれぐらい通用するのか、野球ファンとしてすごく興味があります。二軍では見られなかったような三振を喫したとしても、「この経験は絶対、次に活かすだろうな」と思いますし、一流の投手からヒットを打てば「これから何年活躍してくれるんだ!」と思えて、また楽しいんですよね。

 一軍で奮闘している彼らを見ていると、まだ何もできなかった若手の頃の自分を思い出すことがあります。大学に通いながらこの世界に入ってすぐの頃、地元名古屋のテレビ番組にレギュラーで出させてもらいました。MCはオードリーさん。自分は15人ほどいたひな壇の1人でしたが、前に出るタイミングも何もわからない。百戦錬磨でバリバリの一軍選手、オードリーさんの振りに、求められていることとまったく違うことを返して、すごく変な空になることもしょっちゅうありました。DeNA・濱口投手のチェンジアップにきりきり舞いしているような状態でしたね……。

 自分で初めて手応えを掴んだと思ったのは、『めちゃイケ』に出させてもらったときです。「とにかく前に出続ける」と決めてガムシャラにやったら、子どもの頃から見ていた岡村隆史さんや加藤浩次さんが笑ってくれたんです。そのときに強く感じたのは、誰かに何か言われたとしても、自分が思ったことを貫くことの大切さ。大失敗して二度と呼んでもらえなくなる危険性もありましたが、我を貫いてやりきったという思いがあります。

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 もちろん、バラエティとプロ野球はまったく違うものですが、ドラゴンズの若手選手たちもコーチなどの助言を聞きつつ、自分の我を貫いてほしいと思います。自分の良い部分を信じて、折れるところと絶対に折れないところを取捨選択することが大切なんじゃないでしょうか。これ、実は立浪さんの本に書いてあったことなんですよ(笑)。

 若手選手の話をしてきましたが、今、僕が一番見たいのは先輩選手たちの意地です。根尾選手、石川昂選手ら期待の若手選手が活躍すればどうしても話題の中心になりますが、先輩たちも「まだまだレギュラーの座を渡すものか」と対抗心を剥き出しにしてほしい。若手と中堅、ベテランがバチバチに火花を散らして、チームの温度がガッと上がるところが見たいんです。

 今シーズンは変則的な過密日程なので、故障には十分注意しなければいけないのは重々承知していますが、それでもドラゴンズの選手には闘志を前に出して、全員で真っ白な灰になるまで戦う集団になってほしいと思っています。僕も熱く熱く応援し続けますし、優勝だって諦めていません。横浜から地元ナゴヤドームに帰ってきたら、投打が噛み合って首位巨人に連勝しました。このチームは強いんです! ドラゴンズの全選手とファンが一体となって、真夏を燃える季節にしましょう!

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