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二階幹事長に「自民党がねじ伏せられた」

 ではもう一人のキーマン、二階幹事長について。政治家・二階俊博とは何か。2016年の記事を見てみよう。

©︎文藝春秋

《今や政界でも数少なくなった戦前(昭和14年)生まれ。衆院当選11回。自民党を離党し、新進党、自由党などで小沢一郎の側近だった時代もある。自民党復党後も、一貫して要職を歴任。自らの派閥「二階派」はあれよあれよという間に36人の大所帯となり、「最後の派閥らしい派閥」(政府高官)とも評される。》(産経ニュース2016年2月6日)

 これは消費税10%導入にともなう軽減税率で政治力を見せた二階氏について書かれたもの。タイトルは、

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「二階俊博自民党総務会長 陰の実力者、黒幕、フィクサー…自民党がねじ伏せられた」

 黒幕!

 二階氏がそこまで恐れられている理由として、

・トップの意向に背こうとする反対派を、裏舞台にて“説き伏せる”役割を果たす

・情勢を見極める眼力と、その通りにことを運ぶ腕力

 とある。

 安倍首相は当時の政調会長の稲田朋美氏に《「二階さんに頼めばなんとかしてくれるよ」とアドバイスを送るほど信頼を寄せている。》という。

 こうなると首相にとって二階氏は黒幕というより黒いドラえもんではないか。

 お坊ちゃまタイプの安倍首相からすれば裏仕事もバリバリこなしてくれる二階俊博&菅義偉は心強かったに違いない。安倍のび太には2人のドラえもんがいたのである。そりゃ長期政権にもなる。

安倍晋三首相 ©︎JMPA

 その2人が力を入れたのが「Go To キャンペーン」だった。政権が意地でも止めない(止められない)理由が見えてくるではないか。