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「Go To」旗振り役も…二階俊博幹事長81歳いつまで黒幕?

次に「怪食」するのは誰と誰だ?

2020/07/28
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Go Toトラベルの予算は1.3兆円

 キャンペーンのうち、Go Toトラベルの予算は1.3兆円。感染拡大防止策や医療体制の整備に配分された0.6兆円と比べるとどれだけ巨額なのかわかる。

 二階氏は「全国旅行業協会」の会長を務める“観光族議員”のドン。「週刊文春」の取材では今回の事業を受託した「ツーリズム産業共同提案体」に名を連ねる観光関連団体14団体が、金銭面でも観光族議員に多額の支援をしている実態が明らかとなった。

「自由民主党」はっぴ姿の二階氏 ©︎文藝春秋

 二階氏のホームページを見てみると「草の根の観光交流」の実績がズラリ。「『観光庁』設置を急ぐべし」という寄稿(2004年)も読める。

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 1992(平成4)年に全国旅行業協会の会長に就任と書いているからそれ以前から「尽力」していたのだろう。ある意味、二階幹事長は昭和からGo Toトラベルしてきたおじさんなのである。

写真はイメージ ©︎iStock.com

二階氏は初めて「王貞治カード」を切った

 私はいま二階幹事長を「おじさん」と書いた。しかし81歳の二階氏は正しくは「おじいちゃん」である。ここに今後の政局のカギがある。

©︎文藝春秋

 つまり、次の幹事長も二階氏なのだろうか? 幹事長を外れればその影響力はさすがに落ちるのではないか。

 するとこんな記事が出た。

「安倍首相と王貞治氏が会食情報 手引きした二階幹事長の狙いは…」(東スポWeb7月21日)

 安倍晋三首相とプロ野球・ソフトバンクの王貞治会長が22日都内で会食。

 王氏は会食後に「二階氏とは30年来の付き合いがあるので、声をかけてもらった」と記者団に語っている(毎日新聞WEB7月22日)。

 安倍首相は「王氏との接点はこれまで見られなかった」という(東スポ)。となると二階氏は初めて「王カード」を切ったことになる。首相への存在感アピールなのか。