「テレビはつまらない」「テレビ離れ」など、テレビにまつわる話にはネガティブなものが多い。

 しかし、いまなお、テレビは面白い!

 そんな話をテレビを愛する「テレビっ子」たちから聞いてみたいというシリーズ連載の6人目のゲストは、9月9日、10日にユニットコントライブ「さよなら、絶景雑技団」の公演を控えているピースの又吉直樹さん!

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 コント番組を通してお笑い芸人になることを決意した又吉さん。そんな中、出会った太宰治を始めとする文学。又吉さんが愛するお笑いと文学の関係を語ってもらった。(インタビューは#1よりつづく)

思い出し笑いのタイプなんです

 

――中学の頃には、すでにネタ帳とかも書かれていたとか。

又吉 そうですね。中2の時にはもう2冊目に突入していました。1冊目は手帳みたいなやつだったんですけど、2冊目はそれより一回り大きくて、普通のノートよりは小さ目なノートにずっと書いてましたね。

――いつも持ち歩いてたんですか。

又吉 持ち歩いてました。何か思いついたら書いて。それを中学2年になった時に、原(偉大=後に最初の相方となる同級生)に「ちょっと見て」って言って読ませたら「おもろいやん」「やろうや、これ」ってめっちゃ笑ってくれたんです。それでその日のうちに、「先生、又吉がこんなん書いてるから、ちょっとやっていい?」って言いだして。先生も「ほな今日、掃除の時間終わりか、帰りのホームルームの時間か、ちょっと時間やるから今日やれ」って話が進んで、2人で初めて壁に向かってネタ合わせして。原に「お前に飽きた」って言われた場所の近くやったんですけど。

――ははは、緊張ですね。

又吉 これがすっごいウケて。それでまた、お笑いしかないっていう思いが、また一段階上がった感じがしました。

――人を笑わすことに賭ける一方で、又吉さんは、笑うところが友達とずれてるって思ったことはありますか?

又吉 あぁそうですね、ずっと結構笑ってましたね。中1の時も、クラスの誰とも喋らないんですけど、「ずっとあいつ、ひとりで笑ってる」って言われるような感じ(笑)。なんていうんですかね、尾を引くというか、ずっと笑っちゃうんですね、思い出して。

――思い出し笑いのタイプなんですね。

又吉 そうなんですよね。高校ぐらいまではその癖が直らなくて、授業中もずっとひとりで笑ってました。先生が真面目に授業している黒板の両角に、シーサーが置いてあって「なんであの先生守られてんやろう」って思い始めたら我慢できなくなったり。2年生の時に、3年生の教室側の廊下をぼーっと見てたら、めちゃめちゃダッシュしている女子を、男子がめちゃめちゃダッシュして追いかけてるのを目撃してずっと笑ってたり。動物的なものがツボなのかもしれないですね。猛烈に走ってるとか、シーサーとか、ドリフのゴリラとか、寛平師匠とか。

 

――又吉さんのツボが動物系っていうのはちょっと意外な感じがしますね。

又吉 でも、実際の動物は苦手で触れないんです。

――そうなんですか!

又吉 象とか馬とかでかいのは触れるんですけど、ちっこいやつは触れないです。怖い。

――へぇー。猫とかもですか?

又吉 はい。触れないんですけど、動物の動画はいつも観てます(笑)。