安倍さん、ちゃんと出てきてくれよ
そのためにも、安倍政権におかれましては実効性のある、より具体的な経済対策が求められているわけですけれども、みんなズッコケているのはアベノマスク未配達分8,000万枚が配られるらしいというしょうもないニュースぐらいしか出てこない点なんですよね。いや、もちろん官邸内部でもどうにか対策しようといろいろ検討はされているとは思うんですよ。でも、実際にはいまひとつ追加の具体策についての発表はなく、1か月以上、総理である安倍晋三さんの記者会見もないという状態です。安倍さん、ちゃんと出てきてくれよ。
また緊急事態宣言を出すのか出さないのか、飲食店などに対する自粛要請を都市圏で出すのかどうかという話だけが上滑りして流れてくることになるのです。
そりゃ感染症は怖いし、死亡率は低くても、若い人にも後遺症があるぞとなれば大変なことですから、自粛するのはいいけれども、どこまで我慢すればどうなるのか。政府はもっとしっかりと指し示すべきだと思うんですよね。
地方経済破綻後にますます都市部に人口は流れてきて、日本全体の人口もさらに減少する方向にいくとなると、これはもうニューディール政策のような地方経済の国有化議論ぐらいしか活路がなくなるのではないかと心配しています。
秋に衆議院解散。本当にそれで大丈夫なのでしょうか
それでいて、どうも秋に衆議院解散するぞという話をしているようなのですが、本当にそれで大丈夫なのでしょうか。たぶん、本格的に地方経済がアカンとなれば、与党自民党は大変なことになるでしょうし、安倍さんの進めたい改憲どころの騒ぎではなくなるのではないかと思うんですよね。それでも、自民党自らが消費税減税を打ち出して、野党が弱いうちに選挙をやろうという魂胆なのかもしれませんが、国民が一番つらいところで政局としては有利だから解散総選挙をやろうというのはなかなか厳しい判断だなあと思います。
アベノマスクのような予算があるのならば医療機関や保健所など直接感染症対策に資するところへお金を厚めに出してほしいという願いも持ちつつも、このまま静かな夏が訪れるのだろうかと明けない梅雨を見ながら残念に思っております。はい。
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