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看護師「職員の気持ちを経営者は分かっていない」

 東京女子医大病院をめぐっては、同病院系の看護師400人の退職が予測されていることがメディアで報じられるなど、混乱が続いていた。6月25日に開かれた労働組合と病院側の団体交渉では、病院側の弁護士が「(大量の退職予測が出ているのは)深刻だとは思うが、足りなければ補充するしかない。現在はベッド稼働率が落ちているので、仮に400名が辞めても何とか回るのでは。最終的にベッド数に見合った看護師を補充すればいいこと」などと発言し、看護師に反発が広がっていた。

東京女子医大病院 ©文藝春秋

 病院内外で反響が広がったことで、病院側は7月15日付の文書で、夏季賞与を検討することを教職員に通知したが、具体的な賞与額は未定となっていた。

「ボーナスゼロ」を教職員に通告した東京女子医大の内部文書

 コロナ患者を看護した内科系に勤務する20代女性看護師は、賞与支給の通知を見ても、「嬉しいという気持ちはない」と語る。

「昨日(7月31日)の夜にボーナスが支払われることを知りました。正直、期待もしていなかったので、状況が変わったことには少し安心しています。とはいえ他の病院では、今までとほとんど変わらない額に加えて(特別)手当が出ているのに対して、うちの病院は昨年夏約2カ月分支払われていたので、賞与が約1カ月分下がる。すごく嬉しいという気持ちはあまりないです。

 金額のことより、今回発表された文章に、いつもより賞与が下がったことに対して『申し訳なく思っている』というような経営側のお詫びの気持ちが書かれていないことが残念でした。賞与の出る出ないだけではなく、そういう部分で職員の気持ちが病院から離れていることを、経営者は理解していないんだなと感じました」

 待遇の改善は一歩進んだとはいえ、看護師の不信感は残ったままだ。

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