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おじさんとの初体験、好きな人との二人暮らし……あるゲイの青年の波瀾万丈な東京生活

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好きな男性との生活は「地獄」だった。なぜなら……

 ある日、高校時代の友人で、ずっと良輔が片思いしていた「ハセ」から連絡があります。「居候させてくんない? 引っ越し先見つけるまで」。

『僕が夫に出会うまで』第5話より。© 文藝春秋

 好きな人との二人暮らしに、舞い上がる良輔。でも、楽しい日々はすぐに苦痛に変わりました。理由はハセの遠距離恋愛中の「彼女」でした。

『僕が夫に出会うまで』第5話より。© 文藝春秋

 毎晩、同じ部屋で彼女と長電話をし続けるハセに、良輔は怒りを爆発させてしまいます。ハセの面倒を見ているのは自分なのに、好意を向けられるのは彼女ばかり……。我慢できなくなって、良輔は家を飛び出し、友達の映里の元に駆け込みます。

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『僕が夫に出会うまで』第5話より。© 文藝春秋

 けれど良輔の気持ちを、映里は完全には理解できません。ゲイであること、ハセを好きなことを隠しているから仕方がないのですが、理解者がいないことに良輔は苦しみます。