接戦を勝ち切るには、縁の下の力持ちの存在が必要
9月19日現在、我がイーグルスは38勝38敗の5割で3位をキ
マリーンズは、対バファローズで15勝2敗。全盛期の斉藤和巳か!と突っ込みたくなるような圧倒的な成績が、2位躍進の大きな要因のような気がするが、1点差ゲームがリーグ最多の16勝。マリーンズはやはり強いのだろう。
イーグルスも7月28日ZOZOマリンでの13対12の壮絶な死闘。そして続く7月31日、8月2日と全て一点差ゲームを逆転でマリーンズに制されている。ちなみにイーグルスの1点差ゲームは9勝で、リーグ5番目の成績だ。
僅差ゲームを勝ちきるには、何か目に見えない力をもつ、縁の下の力持ちの存在が必要なのかもしれない。
そうならば、僕はこの選手を推したい。そう背番号44番足立祐一だ。キャッチャーというポジションだからではない。なんならキャッチャー陣のなかでも、縁の下の力持ち的な立ち位置。まさに縁の下の力持ちの中の縁の下の力持ちである。
入団時点で圧倒的なレギュラー嶋基宏がいた足立選手。
2018年には打撃のいい山下斐紹が入団、さらには堀内謙伍、太田光という生きのいい若手の躍進もありながらも、腐ることなく焦ることなく淡々と与えられた仕事をこなす玄人感はまさにプロフェッショナル。そんな存在がいつしか投手陣には絶対的な安心感を与えているように感じる。
かの松竹芸能の大先輩、森脇健児が言った「コツコツが勝つコツ」。
安樂智大や塩見貴洋、松井裕樹らの信頼を勝ち取り、8月22日には、則本昂大と今季初のバッテリーを組み9回途中1失点で7試合ぶりの勝利をお膳立て。試合後の則本のインタビューでは、自分の投球よりも足立のリードを絶賛するコメントが聞こえてきた。もちろん若手の誰かがしっかりレギュラーを掴んでくれる事は嬉しいが、この足立祐一から学ぶ事はまだまだ沢山あるはずだ。
9月8日のホークス戦、千賀滉大が今シーズン一番じゃないかとも思うピッチングで圧倒するも、それは別の話と言わんばかりに辛島航投手の良いところを引き出しながら、ワンバウンドを何度も何度も献身的に前で止める足立捕手がいた。6回に代打を出され、次の回に代わったキャッチャーがワンバウンドをそらし、ランナーの進塁を許した。得点にはつながらなかったが、こういった丁寧な仕事が信頼を勝ち取っているのだと感じる。試合には負けたがコツコツが勝つコツだ。