森 オーディションに通った人にしか、連絡は来ないんです。だから、今回はダメだったね、と。それでも妹役をいただいたときは……その頃はまだ大分に住んでいて、東京に来ている時はマネージャーさんの家に泊まっていたんです。それで、部屋でずっとお喋りしていたんですよ。
そしたらマネージャーさんに電話がかかってきて、「はい、ありがとうございます」と言っていたので、何の話だろう……と思っていたら、「朝ドラの妹役決まったよ!」って。夢のようでしたね。一度はもうダメだと思っていたので。
“憧れの女優”二階堂ふみさんとの共演
――これまで、憧れの女優の一人として、常に二階堂さんの名前を挙げていらっしゃいました。今回、実際に共演されてみて、いかがでしたか。
森 お会いする前は、どんな方なのかわからなかったんです。他の方だったら、バラエティを観たりして、ああ、ほんわかした感じの方なんだなとか、なんとなく雰囲気がわかったりするんですけど、二階堂さんだけはどうしてもつかめなくて……。
――確かにミステリアスな印象がありますね。
森 そうなんです。だからちょっと緊張していたんですけど、実際にお会いしたら、一緒にお昼ご飯を食べてくださったり、「今度、うちに遊びに来てよ」と誘ってくださったり、本当のお姉ちゃんみたいに接してくれて。それでいて、自分の役とか、作品に対しての思いも強い方なので、それを見ていると私の気も引き締められるというか……。憧れの思いもより大きくなりました。
――撮影現場での二階堂さんは、また印象が違いましたか?
森 よく監督とお話し合いをされているんですが、そのときに、作品に対して気づいたことを、すごく的確に伝えられていて。その姿を間近で見て、「あ、作品って脚本に沿う中でも、自分が思ったことを口にするだけで、もっと面白くすることができるんだ」と感じたんです。それからは、他にも真似できるところがないかなって探しています。
お姉さんたちに「混ざりたいですよ(笑)」
――二階堂さんを含め、関内家の4人で集まったときは、どんな雰囲気になるんでしょうか。
森 休憩中は、薬師丸(ひろ子)さんがたくさん話をしてくださるんですよ。たとえば私に話しかけてくれるときだったら、大分はどんなところなの、何が有名なのって。それをお姉ちゃん2人が聞いてくれてる、みたいな感じです。薬師丸さんが三姉妹それぞれを、深く掘ってくれるんです(笑)。
――森さんが演じられている梅は、三姉妹の中では一番落ち着いていて、どっしりしている役柄だと思いますが、お姉さんたちがはしゃいでいるシーンを見ていて、私も混ざりたいな、と思うことはないですか。
森 いやぁ、混ざりたいですよ(笑)。お姉ちゃんたちがフライを取り合うシーンがあったじゃないですか。あれも、実は一緒にやりたいなと思って見てたんですけど、梅の性格的にはなかなかできそうにないですね。