暗号名は「夏の態勢」
今年8月、関係者が「夏の態勢」とひそかに呼んでいた訓練が秘密裏に実行された。日本全国の陸上自衛隊を一括して指揮する陸上総隊司令部の幕僚らで構成された前進司令部「Tac-cp」(Tactical Command Post)が、沖縄に置かれるというものである。陸上自衛隊の全組織は事実上、陸上総隊司令部の指揮下にある。つまり、有事の際の司令塔だ。これを沖縄に置くということが何を意味するのか――その目的は「尖閣防衛」以外にない。
「夏の態勢」に投入されたのはそれだけではない。陸上自衛隊のさまざまな部隊が、沖縄本島および周辺の島嶼部に秘密裏に展開される。だが、どこにどんな部隊が配備されるのかについては極秘であり、徹底的に隠されている。
部隊の隊員たちは完全武装のうえ、24時間いつでも出撃できる即応体制をとっている。
しかも、これは単なる訓練ではない。訓練と銘打ってはいるものの、実際の任務、つまり「オペレーション」に限りなく近いのである。
「自衛隊特殊部隊が全滅」も想定
では、具体的にどんな戦闘が想定されるのか?
じつは日米共同統合演習である「キーン・エッジ」で設定されたシナリオでは、「自衛隊特殊部隊が全滅」というものもあったのだ。
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その衝撃的な詳細は、「文藝春秋」9月号及び「文藝春秋 電子版」掲載の麻生幾氏のレポート「尖閣を死守せよ――自衛隊極秘作戦の全貌」をご覧下さい。
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尖閣を死守せよーー自衛隊極秘作戦の全貌