高いプロ意識と相反する自己管理力の低さ
ジャニーズ事務所に入所してから、山下さんが24年の歳月で築き上げてきたのは、孤高な努力家というイメージです。筋骨隆々としたボディメイクも、ネイティブさえ舌を巻く英語力も、ひたすら地道な努力の賜物。己を省み、さらなる高みを目指す姿をファンは何度も見せてもらってきました。だからこそ、まず「未成年女性と酒席を共にした」という状況に、プロらしからぬ自己管理力の低さが見え、衝撃を受けました。
特にファンの心を揺さぶったのは、「文春オンライン」の第一報のあとに「女性セブン」(2020年9月3日号)が報じた「女の子たちを呼んだのはバーの店長」「店長が“男性だけだと寂しいだろう”と気を利かせたつもりで、女性たちに声をかけた」という関係者証言です。
女性関係ではありませんが、たとえばKinKi Kidsの堂本光一さんは、舞台公演中は決して生ものを口にしません。取材で訪れた鮨の名店で鮮魚を出されても、「いただきたいのですが、今は公演中なので」とおっしゃいます。それはひとえに高いプロ意識と自己管理の精神によるもの。この対応に、「ウチの店の魚が悪いというのか!」などと機嫌を損ねる店主はいませんし、むしろその志の高さに感嘆されるのではないでしょうか。
山下さんらと他の方々の関係性はわかりませんが、「せっかくの厚意を無にしては」「失礼になっては」との気兼ねがあったとしても、スマートに辞していただきたいところでありました。「ありがとうございます! ぜひ素敵な女性たちに会いたいですが、今はコロナも気になりますし、またいつかぜひ!」とでも言って流してくれていたら……。本当に、悔やまれます。
写真という動かぬ証拠を撮られたこと
第2の失敗は写真という証拠に残る形で記録されてしまったこと。もし写真などの証拠がなく、証言のみの報道だったらファンも「本当は何もなかったのでは……?」という一縷の希望を持つことができます。しかし、実際は30枚近くもホテルに出入りする様子が撮影されていました。
ただ、「証拠の写真がある」と言われても、私は額面通りに受け取る気にはなりませんでした。もしかしたら山下さんは“ハメられた”のではないか。その可能性について考えずにはいられませんでした。
しかし記事に掲載されている写真や関係者証言だけでなく、報道に対するジャニーズ事務所の“活動自粛処分”という対応を見ても、ホテルの一室で山下さんと未成年の女性が一緒に過ごしたことは揺るぎない事実のようです。それでも信じたくない気持ちはありますが……。
また、信じがたい内容であったのと同時に、「未成年がトラブルに巻き込まれる可能性があることなら、記者さんはなんで声をかけずシャッターを切ったのだろう?」とも思いました。