少女が自宅に入るまで待ってから…
自転車で少女を尾行するところまでは同じだが、少女が自宅に入るまで待つことにしたのだ。少女が家のカギを開けて入り、中からカギを閉める前のわずかな時間を狙ってドアを開け、自宅のなかで暴行してわいせつ行為をしようとするようになった。家の中に家族さえいなければ、周囲には見られず、音は漏れない、というわけだ。
6月10日には学校から帰宅途中だった10代前半の少女を自宅のアパートまで尾行。少女が玄関のカギを開けようとしたところ、池川容疑者は少女の腕を掴んで「静かにしろ」と脅迫したという。母親が自宅にいたため、わいせつ行為をする前に逃げたが、度重なる犯行にもかかわらず、逮捕を免れたことに気をよくしたのか、翌日以降も池川容疑者は「少女狩り」に繰り出している。
11日には別の10代前半の少女の後を付け、今度は首を絞めて脅迫。少女が大声を上げたため、再び逃走したが、さらにその次の日の12日にも、同じ少女の自宅周辺を訪れていたことが防犯カメラで確認されている。
「うっぷんを晴らそうと思った」
防犯カメラの映像などで、7月に入ってようやく、捜査1課は池川容疑者を特定して逮捕した。だが、被害に遭った時点で親がいなかったり、声を上げられなかったりすれば犯行は未遂に終わらない。少女たちが親や警察にすべてを報告しているとは限らず、今後も余罪が増える可能性があるのだ。
逮捕当初は「イライラしてうっぷんを晴らそうと思った」などと容疑を認めていた池川容疑者。逮捕が重なるにつれ口は重たくなり、いまは黙秘しているという。何を秘しての黙秘なのか。捜査1課は池川容疑者の余罪についても、引き続き捜査を続けている。