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私に微笑みかけないで

「学校に行かなかったから、私は他の子の目なんか気にしない」と言うアイリッシュ。いつもおしゃれとは無縁のダブダブのスポーツウェアを何枚も重ね着しているのも「誰にも意見させたくないから」と言う。「体が見えなければ、『彼女は太ったね』とか『やせたね』とか余計なこと言わせないですむでしょ」

 そして彼女はめったに笑わない。全世界で12億回再生されたEPのタイトルは「Don't Smile At Me(私に微笑みかけないで)」。なぜなら「微笑まれると微笑み返さないとならないから。うれしくもないのに微笑みたくない」。

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 グラミーを受賞した「bad guy(バッド・ガイ)」の歌詞もかっこいい。タフガイぶって、女性を支配し、所有しようとする男に「その役、演じさせてあげてもいいよ」とシニカルに言って、「私はもっとタチが悪いよ。あんたのママを悲しませて、あんたのガールフレンドを怒らせて、あんたのパパを誘惑する、悪党だよ」とあざ笑う。

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 でも、アイリッシュはヘルシーだ。ヴィーガン(菜食主義)で、「xanny(ザニー)」では、「私はお酒もタバコもザニーもやらない」と歌っている。アメリカでは、ザニー(ザナックス。抗不安剤)を飲むのが流行して問題になっている。でも、アイリッシュは流行なんか気にしない。自分の考えを持ち、自分の好きな服を着て、自分の言いたいことを歌う。女子高生の制服みたいな衣裳を着せられて、判で押したような0円スマイルを作り、60歳過ぎたオッサンが書き散らした歌詞を歌わされる日本のアイドルと1兆年くらい離れてるね!