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「自称・お坊ちゃん育ち」桜の会“首相枠疑惑”のジャパンライフ元会長ら逮捕、安倍晋三氏との接点

2020/09/21
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 9月18日早朝、ジャパンライフの山口降祥元会長(78歳)ら14人が警視庁に詐欺容疑で逮捕された。 

 1980年代からマルチまがい商法として問題になり、国会でも追及された。その後しばらく名前は出なかったが、2000年代に入り、高配当を謳う「レンタルオーナー制度」を始めて再び問題になった。 

 投資家がジャパンライフの磁気治療器のオーナーになり、ジャパンライフがそれをレンタルして投資家に利益を還元する仕組み。しかし契約数よりも実際のレンタル数はずっと少なく、大半が架空契約だった。 

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 ジャパンライフは16年に消費者庁の業務停止命令が下り、18年に破産した。 

 山口氏とはどんな人物なのか。

山口降祥元会長 ©️時事通信社

お坊ちゃん育ちで、ワインのことを知らないのにすかして注文

 山口氏と付き合いのあった出版社幹部は、 

「頭髪は薄いけれど意外にハンサムで、弁が立ち、陽気で面白い人。お酒はあまり飲みませんが、カラオケが好きで、定番は石原裕次郎。一度、スーツの中に、忍者の鎖カタビラ(鎧)のような磁気ベストを着ていて笑ってしまいました」と話す。 

 群馬の実家は生糸産業で財を成したと自称していたという。 

「お坊ちゃん育ちと聞きましたが、舌が肥えてないんです。招待されるのは高いだけでろくなお店ではなかったし、明らかにワインのことを知らないのに、すかして注文するのです」(同) 

 山口氏は鹿児島県で山林を購入し、開拓して迎賓館を建てた。ゲストルームが5、6部屋あり、各部屋に温泉を引いていた。 

「私が行った時は温泉設備が壊れていて入れなかった。何のために行ったのか……。 

 山口さんの舌が肥えていない象徴が夕食。地元の美味しいものが食べられると期待していると、ホットプレートを出し、スーパーで買ってきたような肉とタレが出てきて驚きました。鹿児島まで行って焼き肉パーティです。ただ、肉を焼いてビールを注いでくれた黒のスーツの女性秘書2人は優秀で、スカウトしたいほどでした」(同)