新型コロナウイルスによる経済的打撃を受けた事業者を対象とした支援策である持続化給付金の不正受給が、全国で相次いで発覚している。
9月16日には愛知県警が、受給資格のない他人名義で持続化給付金を申請してだまし取ったとして名古屋市内の会社役員の男ら3人を詐欺容疑で再逮捕している。県警は男らが指南・代行した不正受給が総額4億円にのぼるとして、捜査を続けている。
また神戸地検は9月1日、持続化給付金を不正受給の容疑で逮捕されていた神戸市内の男ら3人を詐欺罪で起訴している。彼らが不正受給した給付金は、総額1億5000万円超にのぼるとみられている。
沖縄で多発する給付金不正受給の現状
そんななか、全国で最大規模といえる「同時多発的不正受給」に激震が走っているのが沖縄だ。
【コロナ給付金不正で5億円取得か 那覇の税理士 うその申請1800件】
9月10日、「沖縄タイムス」の紙面に、そんな見出しが踊った。記事では、那覇市内の税理士の「男」が合計1800件の虚偽申請に関与した疑いがもたれており、「男」の事務所など複数の関係先が家宅捜索されたことを伝えている。
逮捕前の段階で、「男」と呼称しているところに、沖縄タイムスはこの税理士の逮捕も近いと踏んでいたことがうかがえる。税理士へのガサについてはライバル紙の「琉球新報」も伝えているが、税理士の呼称は「人物」「男性」となっていることと比較しても対照的だ。
さらに沖縄タイムスは9月12日、【税理士事務所に“行列” コロナ給付金不正キャバクラなどに情報出回る 「若い女の子やアジア系外国人がひっきりなしに」】という見出しで、「本来対象ではない人の申請も相次いでいたとみられる」と報じた。