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2020/09/29

genre : ニュース, 政治

第1回から件の“たたき上げエピソード”

 連載の第1回は「もう会社を辞めてもいいですか」という新入社員の相談に《(自分も)漠然と「東京に行けばいいことがあるはずだ」と思って上京しましたが、現実はそんなに甘くはありませんでした。》と回答。そして、

「私は秋田の生まれですが、当時農家の長男坊は皆、家業を継いでいました」という例のたたき上げエピソードが長々と始まる。

菅氏が連載を始めた「プレジデント」2020年5月15日号

 総裁選ですっかり聞きなれた方も多いと思うが、実は4月末からこのプロフィールトークを菅氏はあらためて大声で言い始めていたのである。どう考えても「布石」である。

第3回「時には『嫌われる勇気』が必要です」

 第3回はすごかった。質問は「プロジェクト内の部下が不仲。上司としてどうすべきでしょうか」(6月12日号)。

 菅氏のお答えをまとめると《時には「嫌われる勇気」が必要です。リーダーが「いい人」では物事が進みません。》

 これって当時の官邸内での菅氏の立場そのものではないか? まるで自分を鼓舞したようだった。

 そして《言ってもダメならその部下にプロジェクトを外れてもらうこともやむをえません。》とも!

 質問者に答えるという形をとりつつ、これは「霞が関」に言っていないだろうか。

2019年撮影 @文藝春秋

 菅氏はここで思いきり各方面に‟つぶやいて”いたのである。間違いない。この連載が霞が関の役人のあいだで必読だったというのもわかる。