文春オンライン

《竹内結子さん追悼》浮気男と歌舞伎界を拒絶。「新しい仕事を入れて」最後まで貫いた“女優魂”

note

真正面から報道陣に向かっていった

「離婚について、空港で待ち受ける報道陣に対して、事務所側が別ルートで逃げ道を準備していたのですが、本人は真正面から報道陣の前に自ら向かっていったのです」(同前)

 2008年の香取慎吾主演の月9ドラマ「薔薇のない花屋」(フジテレビ系)にヒロインとして出演した際にはこんな一幕も。

2007年12月、ドラマ「薔薇のない花屋」の制作発表会見での竹内結子さん。東京・江東区のフジテレビ湾岸スタジオ ©時事通信社

愛想笑いはしないし、つまらない話にはのってこない

「クランクアップのときに演出家の方が感極まって勢いで竹内さんを抱えてお姫様抱っこしたんです。普通、そんなことしたら女優さんは驚いたり、照れ笑いすると思うのですが、彼女はまったく動じず、驚いた表情を一切表に出さなかった。インタビューでも愛想笑いはしないし、つまらない話にはのってこない。言葉遣いは丁寧で挨拶もしっかりする人でしたが、細かく自分の意見を論理的に述べる姿が印象的でした」(別のスポーツ紙記者)

ADVERTISEMENT

 そうして育て上げた長男は15歳に。今年1月には再婚相手との間に次男が誕生。一緒に仕事したという芸能関係者が話す。

「竹内さんって『私、女優よ』という高飛車なところがなく、周囲が戸惑うほどに天真爛漫なんです。食事へお連れする時も、個室がある高級店ではなく、カウンターに客がひしめきあっているような、汚いけど美味しい老舗の焼き鳥屋を指定してきたこともありました」

 もともとビールや餃子など庶民的な食べものが好きだったという竹内さん。最近では角も取れて、“自然体の大女優”の風情を見せていたという。

2015年10月、訪れた飲食店で店員に気さくに答える竹内結子さん ©文藝春秋

 一方で、かつては「視聴率女王」として君臨した竹内さんも、2019年の主演ドラマ「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」(フジテレビ系)の平均視聴率が6.7%と伸び悩むなど、女優としては“第2の転機”を迎えようとしていた。

 芸能プロ関係者が打ち明ける。