母から言われた「泣いたって状況は変わらないのよ」
〈私、小さい頃に、母からよく言われたんです。『泣いたって状況は変わらないのよ』って。最近はそれが、『ああ、こういうことなんだ』ってわかるようになりましたね。どうせ最後までやらなきゃ終わらないのなら、その感情に集中するんじゃなくて、目を逸らすことも必要なんじゃないかな。そうすることが、結果的に自分を大事にすることに繋がるような気がします〉(「CREA」2011年10月号)
竹内さんは幼い頃に母を亡くし、その後父は再婚したという。「小さな頃から食いしん坊で、おばあちゃん家の棚のどこにお菓子があるかちゃんとわかってた」と話すなど、おばあちゃん子の一面もあったようだ。自身の高校時代については、『サーフ・スプラッシュ』(桜井亜美、幻冬舎文庫)の解説で、率直な思いを吐露していた。
〈帰る家は暖かい家庭そのものに見えたが、カギのかかった空間がいくつもあるような場所だった。(中略)私は父に人生を好きに生きてくれたらいいと思っていた。連れ子という荷物がいることを面倒に感じられたくなかったのだ。その思いが自分の心に無理を課していたとは気付かなかった〉
家族とは「信用したり、気持ちを預けたりできる人たちの集まり」
インタビューで家族との直接的なエピソードを明かすことは少なかったが、撮影現場などでは、長男について「口のまわりに食べかすがついているのに『食べてないよ』って嘘をつくようになったの」と笑って話し、ごく自然に母としての顔を見せることもあったという。
2019年2月、俳優の中林大樹さん(35)との結婚を報告する書面では、「将来を話し合う中で、『三人一緒になればこれから楽しくなるね』と息子が背中を押してくれたこともあり、このような運びとなりました」と綴った竹内さん。〈家族は、血のつながりだけでできているものではないので、信用したり、気持ちを預けたりできる人たちの集まりなのかな、と思います。互いに生きる軸になっているところが“家”で自然と家族ができていくのかな〉(「ミセス」2019年7月号)とも語っていた。