Q 亀山さんは、何にお金を使うのが楽しいですか?
亀山さんはDMMの会長なのに、自転車通勤であまり遊興費も使わないと聞きました。お金は墓場まで持っていけません。そんなに貯め込んで何をしたいのでしょうか? お金持ちにこそ高級ワインやプライベートジェットを買って贅沢してもらい、たくさん使って頂かないと、日本経済が回らないと思っています。仕事だけの人生って寂しいと思うのですが、何に使うのが一番楽しいですか?(26歳・会社員・男性)
A 「稼ぐ」とは別の意味で「使う」は難しい問題だね。「稼ぐ」は科学っぽくて、「使う」は哲学っぽい感じかな。
数字を分析して合理性や論理性を追求する「稼ぐ」に対して、生き方を問われるのが「使う」。だから、人それぞれの価値観でいろんな使い方があるよね。
俺はすごく無駄遣いが気になっちゃう性分でね。蛇口から水が出しっぱなしだったり、使っていない部屋の電気が点いていると気になってしょうがないんだ。だから、自分では良し悪しがわからない高級ワインや、あまり使わないだろうプライベートジェットなんかは、どうしてもモッタイナイって思っちゃう。
別に他人の贅沢な買い物が悪いとか思ってるわけじゃないよ。それで豊かになったり楽しい気分になるならぜんぜんいいと思うわけ。ただ、俺はそういったものにはあまり興味が持てないだけ。
それより俺が楽しいのは、やっぱり事業や人への投資だね。新しいチャレンジは前に進んでる感があってテンション上がるし、いろんな人に会える機会も増える。事業が思い通りにいったときは楽しいし、失敗しても次のための勉強になる。だから、事業はいくら失敗しても、不思議と無駄遣いには思えないんだよ。
投資のお金は湯水の如く使えても、お風呂から溢れる湯水は「あーモッタイナイ!」って感じかな(笑)。
そもそもは食うために「手段」として稼いできたけど、今は稼ぐこと自体を「目的」として楽しんでる。べつに、仕事だけの寂しい人生を送ってきたわけじゃないよ。欲しいものは買ってきたし、一通りいろんな遊びをしてきた。その上で一番飽きなかったのが、結果として「仕事」だったってこと。
君の言う通り、墓には花一輪で十分。おカネはいろんなことを楽しませてくれるけど、それ自体に価値はないからね。だから、今も貯め込むためじゃなくて、新しい事業がしたいからその資金のために稼いでるんだ。おカネは若いやつらのアイデアに投資して、じゃんじゃん世の中に回すから心配いらないよ〜!
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