2歳のデビューから今年で芸歴25周年、9月25日にはアニバーサリーブック「おもて神木/うら神木」(アミューズ)が発売された神木隆之介(27)。人生のほぼすべてを芸能人として過ごし、俳優として幼少期より数々の賞を受賞してきたほか、ジブリ作品や細田守作品、新海誠作品などでの声優としても活躍している。

 そうした本業における能力の高さもさることながら、彼を語るときに欠かせない要素がある。それはライバルともいえる他の若手俳優から向けられる“熱烈な愛”だ。

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 俳優をインタビューする際、事前に様々な下調べをするが、そのときに、かなりの頻度で出てくるのが「交友関係 神木隆之介」という情報なのだ。若手イケメン俳優界隈では、「すべての道は神木に通ず」というくらい、神木の名前が登場する。なかでも並々ならぬ情熱を感じさせるのが、「芸能界の友達が少ない」と自称する“美形陰キャ俳優”たちだ。

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吉沢亮「(神木は)完全に人たらしですよね」

 象徴的なのは神木と同事務所で、事務所主催トークライブイベント「通称“ハンサム”」で共演したことから仲良くなったという吉沢亮。“国宝級イケメン”ともいわれる吉沢だが、「基本、根暗です。一人でいるのが好きなんで。あまり人と一緒にいるのが好きじゃないんです」(「anan」2018年4月29日)という陰気なキャラクター、いわゆる“陰キャ”だ。しかし神木は“特別”なようだ。印象的だったのは、2019年10月25日に「ZIP!」(日本テレビ系)に神木とともにVTR出演したときのこんなコメントだ。

「(神木は)完全に人たらしですよね。僕はこういう世界(芸能界)の中では、たぶん神木が一番仲良いのかなって思ってるんですけど、僕以外に『神木が一番の親友です』って思ってる人、いっぱいいるんですよ。ちょっとイヤですよね、なんかね。神木さんはどうなんだよ!っていう。誰が一番好きなんだよ!っていうのがね。白黒はっきりさせてほしいなと思います」

25周年アニバーサリーブック「おもて神木/うら神木」(アミューズ)

 突然始まった謎の公開告白に対し、神木はうろたえることもなく、こう答えていた。

「ナンバーワンを決めようとするとダメだ。オンリーワンだからな!」

 論点をズラしつつも、相手を傷つけず、気持ちよくさせる。まるで指名数トップのキャバ嬢のような慣れたあしらいである。吉沢はまんざらでもない表情でニコニコと笑っていた。