岩手県奥州市の音羽山で4月、白骨死体で発見された女性のお腹には2、3カ月になる命が宿っていた。女性は、隣の一関市で医療事務員をしていた千葉恵さん(当時36)。昨年5月31日から行方がわからなくなっていた。
「恵さんがいなくなった当初はただの夫婦間の痴話喧嘩による家出だと言われていたんですけど、恵さんの遺体が奥州の山林で発見されたと知って、旦那との関係がと地元で噂になっていました。逮捕されたと聞いて『やっぱり』という声は多いですね」(地元住民)
10月14日、岩手県警が死体遺棄の疑いで逮捕したのは、千葉祐介容疑者(37)。恵さんの夫だった。千葉容疑者は殺害をほのめかす供述をしており、警察は殺人容疑も視野に捜査している。
情報が錯綜する謎多き事件
「恵さんは昨年の5月30日までは一関市内の病院で普通に働いていたのですが、翌日からパタリと連絡が取れなくなったのです。当初、祐介容疑者は『5月31日の朝、口論になって出ていった』と証言していました。6月4日には、祐介容疑者が自ら捜索願を出しています。しかし『LINEを送ったけれど既読にならない』と警察に話すなど偽装工作の疑いも持たれていて、当時の証言の信憑性も改めて検証する必要が出てきています」(社会部記者)
恵さんが姿を消して約半年後の昨年12月頃から、千葉容疑者は子供と一緒に実家に帰って生活をしていたという。
「恵さんの遺体は白骨化していて死因や遺棄された正確な時期はわかっていません。夫婦仲が良かったと話す人もいれば、喧嘩が絶えなかったという人もいる。情報が錯綜していて謎が多い事件です」(同前)