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 そこで私は、前回話題に出た、1人目の被害者の殺人について、「殺害はいつ考えたの?」と質問した。

「それは、相手の貯金がわかって、相手に彼氏がいるとわかって、(不動産業者への見せ金としての)おカネが振り込まれて…。これらの条件が揃ったときに考えましたね」

白石隆浩被告 ©️文藝春秋

「なんで彼氏がいると?」

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「確信はないですけど、私の勘です。それで、8月18日くらいからネットで検索したんです」

 私が「どういうことを?」と検索内容を尋ねると、白石は目を瞑った。

女の子を部屋に呼ぶ前に買ったノコギリ

 彼は、自分の犯行を振り返るときは、目を瞑って話す癖がある。

「殺す方法、死体解体、遺棄の方法、証拠隠滅の方法とか…。これは残酷な話なんですけど、その女の子を借りた部屋に呼ぶ前に、ノコギリとかを買ってました。殺るつもりで…」

「事件が発覚するかもしれないとかって、躊躇はなかったの?」

「ネットで何回も何回も調べて、発覚しない方法を自分なりに見つけたんです。具体的には、相手は高校生以上にすること。女性限定ですけど、高校生以上だと、警察が真面目に捜査しないんですよ。女性って、それこそいなくなって1週間後に、彼氏の家とか、風俗店であっさり見つかったりすることが多いから、真剣に捜索しないみたいで…」

事件現場となった白石隆浩被告の自宅 ©️文藝春秋

 誤解を防ぐためにあえて注釈を加えるが、この話はあくまでも白石の私見であり、現実の警察の動きであるとは限らない。また、以下の話も同様である。

「リスクはあるけどレイプしたいなと思って」

「それから本人を口説いて、これって小野さんの本で読んだ(北九州監禁連続殺人事件の)松永に近いと思ったんですけど、家族や職場との繋がりを切らせて、関係者は自分だけにしたんです。職場を自分で辞めさせ、家族には身元を探さないで下さいとの手紙を書かせ、それを家に残させました。こうやると捜査をしないと、ネットに書いてたんです」

「でも、そういうことって、(被害者の)みんな素直にやった?」

「1人目はできましたね。2人目は地方から出てきたんで、(家に帰らせるのは)無理じゃないですか。だから、リスクはあるけどレイプしたいなと思って、レイプして殺しちゃいましたね。結局、ちゃんと対策をしたのは1人目だけでした」

 それから白石は殺人の詳細を語り始めた。