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「乗ってみてください」に潜む違和感の正体
井戸知事の「乗ってみてください」という言葉に対する違和感の正体は、まさにこの点にある。センチュリーに乗れば誰もが、「これだけ上質な車なら、県知事というポジションにふさわしいな」という感想を抱く……そう考えているわけである。
「自分は最上の待遇を受けるにふさわしい地位にいる」という前提なしに、この言葉は出てこない。
そもそもの目線が違うのだ。「この車に見合うのは、どんな人だろう」というのは庶民の発想である。「自分の地位にふさわしい車はどれか」、これが勝者のマインドなのだろう。
井戸知事のセンチュリー採用に表れるメンタリティは、私たちに発想の転換を促し、成功者への階段を示してくれているのではないだろうか。