離婚は考えず、セカンドパートナーを探して
そんな複雑な想いを抱えた藤田さんが選んだのが、セカンドパートナーがいる生活だったのだ。恋愛は一生していきたいとのこと。結婚5年目頃から、そんな人生も良いのかもしれないと思い始めたそうだ。
藤田さんは、趣味であるオンラインゲームやマッチングアプリを中心に、セカンドパートナーを探した。社内の男性には絶対に手を出さないと、自分の中でルールを決めていた。
友達以上恋人未満という距離の近い関係が特徴のセカンドパートナー。身体の関係がないことが前提だが、一線を超えてしまう人も少なくない。実際、藤田さんも4年前、一度だけ関係を超えてしまったことをカミングアウトしてくれた。
お互い大人な付き合いができるよう、基本的には既婚者狙い。理想のタイプは、高身長、エスコート上手、食の好みが合うダンディな男性だそうだ。しかし、身体の相性が悪かったり、価値観が合わないと感じると、既読スルーで即お別れしてしまうという。
ネット上での出会いがメインではあったが、幸い、危険な目に遭うことはなかった。今までに会った人数は具体的には覚えていないそうだが、オフ会などを含めれば少なくはないという。普通の恋人のように過ごすこともあれば、食事だけの関係など様々とのこと。
「スマホは2台持ちです」見せてくれたのは、同じデザインのスマホケースに入ったスマートフォン。夫には機械音痴だと嘘をつき、2台持ちしていることは教えていないが、万が一秘密のスマホを使っているところを見られても簡単には見分けがつかない。秘密のスマホには、男性たちの連絡先がたくさん入っていると話してくれた。
出会いはオンラインゲーム、友達以上恋人未満の関係
現在のセカンドパートナー状況について聞いてみた。
「身体の関係ありのセカンドパートナーは4年くらいいませんが、旅先で添い寝しても手を出してこない神なセカンドパートナーならいますよ」藤田さんはウキウキした表情で、関係性を話してくれた。
二人の出会いはオンラインゲーム。一緒にゲームを楽しむ仲間の一人だったという。オフ会で意気投合した二人は、5年以上の関係が続いているそうだ。
タイミングが合えば月2回ほど会い、食事や旅行を楽しんでいる。夫のいない時間帯には電話を繋いだままゲームを楽しむこともあるとのこと。夫には、宿泊を伴う遊びは「出張」と言い、食事については無断で外出するそうだ。交代勤務で働いているため、融通が利くんだとか。
ちなみに夫にはオンラインゲームをしていることは秘密。帰宅する前にゲーム機を出張用のスーツケースに隠している。
コロナによるリモートワーク期間は息が詰まるような毎日だったが、「コンビニへ行く」と一人で出かけたときにセカンドパートナーに電話で愚痴をこぼしてストレス発散したというエピソードも。二人の関係が友達以上恋人未満であることが伝わってきた。
このセカンドパートナーと身体の関係にならない理由について聞いてみた。「一線を越えて、関係を壊したくないし、そもそも見た目がタイプじゃないので、男性としての魅力は全くないですから」とのことだった。マスコット的な存在だそうだ。