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10年間で武蔵小山もタワマンの街に

 引続き、武蔵小山駅前通り地区では住友不動産が中心となって21年6月の完成を目指して506戸のタワーマンション、「シティタワー武蔵小山」が建築中である。建物への入居は21年12月だが、販売価格は坪500万円台から680万円台。三井のタワマンよりもさらに2割以上の高値で分譲中だ。

 駅前の2棟だけでは終わらず、今後武蔵小山では小山三丁目第一地区では三菱地所レジデンス、日鉄興和不動産などが地上39階建て950戸のタワーマンションを、28年度完成を目指して計画中だ。さらに小山三丁目第二地区ではパルム商店街を跨ぐ形で地上41階建てのツインタワーマンションが建設される予定で、北街区で600戸、南街区で400戸が、29年度の竣工、30年度の入居開始を目論んでいる。

 なんとこれからの10年間でムサコこと武蔵小山は、タワマン本家ムサコの武蔵小杉に負けず劣らずのタワマンの街に大変貌することが予定されているのだ。

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※写真はイメージ ©️iStock.com

 工場街だった武蔵小杉は、タワマンの街になった後も、どことなく殺風景なイメージをいまだに引きずるのに対して、武蔵小山は既存の商店街や後背地に広がる閑静な住宅街の環境の中に、にょきにょきと立ち上がってくる。

 武蔵小杉は浸水騒動でだいぶ価値を下げたといわれるが、目黒の下町、武蔵小山はどんな不動産価値を創出していくのか楽しみである。「ムサコヤマダム」と下町情緒が漂う商店街パルムが融合して絵になってくれるとよいのだが、今後の発展に期待したい。