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自殺場所としてなぜ山や森を選択肢にあげたのか

 白石被告の、これまでの犯行手順としては、白石被告のアパートに連れてくるのが第一歩だ。しかし、DMでは、自分のアパートのほか、山や森を選択肢にあげていた。「これは、なぜか?」と検察官が聞くと、「最初から自分の部屋だけの選択肢ですと、選択の幅が狭い。そのため、相手の女性が『家に来たくない』と思ったら、連絡が途絶えてしまうかもしれないからです」と答えた。

 案の定、Hさんは、自分から「部屋がいいです」「私の部屋は無理です」と答え、白石被告のアパートに来るように誘導された。そして、待ち合わせをすることになる。

@終わりにしたい 失礼しました。では、相模大野駅で待ち合わせでどうでしょうか?
Hさん はい。行ったことないですが、大丈夫です。
@終わりにしたい 18時以降の待ち合わせでどうしょうか?

©渋井哲也

「@首吊り士」と「@終わりにしたい」の人格の違い

 白石被告は、Hさんに会うまでに、「@首吊り士」でもやりとりしている。

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@首吊り士 フォローありがとうございます。自殺を考えているんですか?
Hさん はじめまして、死にたいです。
@首吊り士 今日、これからはどうでしょうか?
Hさん 今日はちょっと。
@首吊り士 明日以降は? 本当に辛いなら、未遂にならないようにサポートしています。

 どうして、「@首吊り士」でもメッセージを送ったのだろうか。

「『@終わりにしたい』のアカウントは、自殺願望か、一緒に死にたいことをツイートするのがコンセプトでした。一方、『@首吊り士』のコンセプトは、殺してあげるというものです。『@終わりにしたい』では、Hさんからの返信が途絶えそうだったからです。『@首吊り士』のコンセプトのほうがいいのか?と思ったんです」

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。