上皇ご夫妻、天皇皇后両陛下、それぞれの対応
報道が過熱したのは、元婚約者が次々と取材に応じたことが大きな要因です。元婚約者は400万円を返済して欲しいと願うだけで、積極的にマスコミに出たり、小室さんと眞子さまの結婚を邪魔したりしようという気はない、と明かしていました。ただ、お人好しともとれる気の良さで、取材申請には断ることなく応じ続けたわけです。
そんな元婚約者の動静を、皇室を守るべき宮内庁も静観しました。縦割り、の組織構造が足かせとなったともいえます。
上皇ご夫妻は上皇職、天皇皇后両陛下は侍従職、そして秋篠宮家は皇嗣職と、それぞれお仕えする職員がわかれています。代替わり前、美智子さまはこまめに皇室報道をチェックし、事実と違うものには宮内庁幹部を通じて抗議させました。宮内庁のホームページに抗議・説明文が掲載されるときには、美智子さま自身が文面を考えることが多かったそうです。対照的なのが今の天皇皇后両陛下で、メディアに一喜一憂するようなことはなく、側近らを呼び立てるようなことはめったにないようです。
秋篠宮さまは報道をチェック
そして秋篠宮家ですが、秋篠宮さまと紀子さまは美智子さま以上に、自分たちがどう見られているかを気にしているといえます。秋篠宮さまは公務を終えて帰宅する車中で、パソコンを開き、自分を取り上げたニュースやその評判をチェックしているという話もあります。紀子さまも週刊誌などの報道を気にし、自分たちが悪く書かれている記事にはショックを受け、友人たちに電話で悩みを打ち明けることもあるそうです。紀子さまが電話をするのは、ご家族が寝静まった深夜が多く、親しい関係者は「かかってきた声のトーンで、落ち込んでいるときは即座に分かります。聞き取れるかどうかという小さい声の時もあれば、沈黙が続いて電話が切れてしまったかと心配になることもありました」。