北朝鮮 朝鮮アジア太平洋平和委員会の声明
「日本列島の4つの島は、チュチェ思想の核爆弾によって海に沈むべきだ。もはや日本は私たちの近くに存在する必要はない」
ハフィントンポスト日本版 9月14日
国連安保理の決議に対する北朝鮮の声明がこちら。米国に対しては「わが軍や人民は、米国人を狂犬のように棒で打ち殺さなければならないと強く主張している」と警告を発しているという(時事ドットコムニュース 9月14日)。
これまで「世界が見たこともない炎と激怒で対抗する」(BBC NEWS JAPAN 8月9日)、「対話は答えではない」(BBC NEWS JAPAN 8月31日)などと発言してきたトランプ大統領をはるかに上回る口の悪さだ。もちろん、安易に北朝鮮の挑発に乗ってはいけないのだが、菅官房長官は「極めて挑発的な内容で言語道断であって、地域の緊張を著しく高めるもので断じて容認することはできない」と批判した(ブルームバーグ 9月14日)。
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ウラジーミル・プーチン ロシア大統領
「ロシアと北朝鮮の関係は友好と相互尊重の伝統に基づいている」
時事ドットコムニュース 9月9日
安倍首相は7日、ロシアのプーチン大統領と首脳会談を行った。「北朝鮮の問題を含め、地域の平和と安定に貢献するために話し合いたい」と語りかけた首相だったが、プーチン氏は頬に手を当てて無表情になったという(産経ニュース 9月8日)。それほどまでにロシアは北朝鮮への制裁に対して消極的だ。プーチン氏は会談後の記者会見で、「核問題の解決は政治・外交的手段によってのみ可能だ」と発言した。
一方、プーチン氏は9月9日の北朝鮮の建国記念日に祝電を送っている。それが冒頭の言葉だ。安倍首相に対する態度とは正反対である。
安倍首相も出席したウラジオストクでの東方経済フォーラムでプーチン氏は、北朝鮮やモンゴルとともにシベリアを中心とする北東アジア全体の開発を行っていきたいと熱弁をふるったという。演説を聞いた飯島勲特命担当内閣参与は「オレも感銘を受けちゃったぜ」と感想を漏らしている(『週刊文春』9月21日号)。
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ドリス・ロイトハルト スイス大統領
「対話の時がきている」
『週刊新潮』9月21日号
米国、日本、韓国が北朝鮮への圧力を強め、ロシアと中国がそっぽを向く中、交渉の仲介役に名乗り出たのは、スイスの女性大統領、ドリス・ロイトハルト氏だ。
中立国であるスイスは北朝鮮にとって数少ない交流のパイプを持つ欧州の国。38度線の国境には今でもスイスとスウェーデンの平和監視軍が駐屯している。また、金正恩氏は10代の頃、スイスに留学経験があるが、これは正恩氏の祖父、金日成氏がかつて「(南北統一後は)欧州の中立国のようになりたい」と語っていた影響だ。欧州政治学者の田口晃氏は「北朝鮮はスイスへの思い入れが強かった。恐らく今でも水面下で連絡を取り合っていると思われます」と指摘する。
ロイトハルト氏は「制裁強化は有効ではない」とも語っているが、はたして安倍首相の言う「異次元の圧力」はどのような形で続くのだろうか?