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 11月2日付の嵐のインタビュー記事のタイトルは、〈ブルーノ・マーズとコラボ 世界進出をかけながら活動休止へと向かうJ-Popの巨頭、嵐〉。

 グラミー賞を11度受賞している世界的ミュージシャン、ブルーノ・マーズと嵐のコラボレーション曲がリリースされたことが、インタビューのきっかけのひとつになったようだ。取材は、Zoomを使ったオンラインで行われ、通訳を通じて行われたという。嵐については、次のように紹介されている。

アメリカの老舗芸能メディア「Variety」に掲載されたインタビュー記事

〈ジャニーズ事務所から生まれた最も成功したグループの1つ。嵐のベストアルバム「5×20All the Best !! 1999-2019」は昨年、世界で最も売れたアルバムで、テイラー・スウィフトの「Lover」やBTSの「Map of the Soul: Persona」を上回り、330万枚に達した〉

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 長文のインタビューでは、今回のコラボなどの海外進出に意欲的に取り組むようになった経緯、故ジャニー喜多川氏の功績、そしてファンへの思いが語られている。その中で終始、嵐を代表して発言をしているのが、楽曲や演出についてインタビュー対応することが多い松本潤だった。

 たとえば、ジャニー喜多川氏については、次のように語っている。

〈ジャニーさんの死をきっかけに、日本のエンターテインメント業界のリーダーとしてだけでなく、ジャニーズファミリーのリーダーとしても、嵐がジャニーさんの遺志を受け継ぎ、日本と米国のかけ橋になることに情熱を注ぐようになりました〉(「Variety」より)

 この記事には、日本の一般メディアでは報じられない内容も含まれていた。上記の松本の発言の後、ジャニー氏について、次のような記者の地の文が続くのだ。

〈一方でジャニー氏に対しては、若いメンバーへのハラスメントや性的虐待の証言も無数にある。評論家は、ジャニーズ事務所が持つ強大な影響力のためにこの告発が無視されていると指摘している〉(同前)

 スポーツ紙の芸能担当記者が解説する。

「故ジャニー氏の性的虐待報道に触れることは“タブー中のタブー”。本来なら、このインタビューはアメリカの芸能メディアに大々的に取り上げられた喜ばしい記事。日本のマスコミでも、次々に紹介されてもおかしくない。ところが日本でほとんど報じられていないのは、このタブーも関係しているのでしょう」

「ジャニーさんが築いてきたものが国境を越え始めている」

 そんなインタビューの中で、韓国で批判を浴びたのは、松本の以下の発言だった。