1ページ目から読む
3/5ページ目
「羽生結弦の言葉」――(5)壁の乗り越え方
「(壁を乗り越えるのは)簡単ですよ、物理的にぶつかったときと同じです。精神的に追い詰められて、これ以上先に進めない、絶対に乗り越えられそうにもないと思ったら、壁にドアを付ければ良いのです。そのドアの付け方は人それぞれですよね。僕の場合は、こうして家以外の場で話しているときに「あ、これがドアを開けるカギだったんだ」と気づいたりします。もともと考えることが好きで、良いことも悪いことも受け入れてあれこれ考え、それを理論的に言葉にすることが気づきのきっかけになります。もちろんつらいことがあれば落ち込んでネガティブな気分になりますし、家族の前でネガティブなことばかり言ったりするときもありますけどね。壁の乗り越え方は人それぞれですが、自分の弱みと向き合ってみたら、きっとその乗り越え方が分かると思います」
2018年2月の平昌冬季五輪を目前に控え「壁」に対峙し、乗り越える方法を問われて。
「羽生結弦の言葉」――(6)新・SEIMEI
「前より、感情が緩やかになったと思う。もっと殺伐としていて、結界を張って、何かと戦っていて、はね返すみたいなところがあったと思うんですよね。それはある意味、『陰陽師』という映画の中の安倍晴明にちょっと近づいてきたのかなという感じはしなくはないですね」
2020年2月、四大陸選手権で大会初優勝後に。この大会からフリーのプログラムを『SEIMEI』に変更していたが、以前の同プログラムとの違いについて語って。