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「羽生結弦の言葉」――(7)黄色いクマの行方
「森に帰りました。
すごくこの言葉が好きで。
ファンタジーで、良いのかなと思いました」
2018年2月、平昌冬季五輪から帰国後の記者会見でクマのぬいぐるみの行方を聞かれて。
「羽生結弦の言葉」――(8)たどりついた境地
「フィギュアスケートって毎年新しいものをやる。(同じプログラムは)やっても2年くらい。それって、本当にそれが全て真理なのかなと思っていて。伝統芸能だとか、もっと語り継がれるものは、何回もやる。バレエにしても、オペラにしても。だから、自分もそういう道にいてもいいんじゃないかな、と。もっと極められるものもあると思う。むしろ同じものをやるってめちゃくちゃ怖い。評価の対象が自分だから。しかも最高の自分の状態に比べられちゃうので、すごい怖いけど、それでもそれよりも上にいけるようにっていうのは常に考えているから。それもまた一つの形なんじゃないかなと。(これまでのフリーの)『オリジン』、(同SPの)『オトナル(秋によせて)』を通してここにきたからこそ、思います」
2020年2月、四大陸選手権でショートプログラム1位に続きフリーでも1位の187.60点をマークし大会初優勝。この大会はシーズン途中にもかかわらず平昌冬季五輪のプログラムに変更していた。試合後のインタビューで、それまで使用していたプログラムに感謝の気持ちを述べたあと続けた。