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「また何か起こすと思った」茨城一家殺傷の岡庭容疑者(26)が「金属製ワイヤー」を隠し持っていた理由

「また何か起こすと思った」茨城一家殺傷の岡庭容疑者(26)が「金属製ワイヤー」を隠し持っていた理由

genre : ニュース, 社会

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反省は皆無「女性の首を絞めて苦しむところを想像します」

 犯行当時、押収された岡庭容疑者のパソコンには女児の首が傷つけられた場面の映像ファイルや、猫を茹でる虐待動画の閲覧履歴があったという。

当時、警察が少年宅から押収したナイフ ©時事通信

「裁判中、『拘置所で女性のグラビアとかそういうのを見ますか』という質問をされたときには、『見ます。その女性の首を絞めて苦しんでいるところを想像します』と平然と言う少年だった。どんな教育を受けて育ったのかと耳を疑いました。

 法廷での岡庭容疑者は終始うつむき加減で、反省の色は皆無でした。髪が長くボサボサで、見てすぐにそのヤバい雰囲気が伝わってきましたよ。裁判中に質問されたことには自分に不利になるような内容でもハッキリと受け答えをしていたのが印象的でした」(同前)

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2020年11月19日、吉川署へ入る岡庭容疑者 ©文藝春秋 撮影・山元茂樹

さいたま地裁は刑事処分を下さず、医療少年院へ送致

 検察は「再犯の恐れが極めて高い」と指摘し、「再犯の防止には刑事処分が必要だ」などとして、懲役5年から10年の不定期刑を求刑。しかし、さいたま地方裁判所は、2013年3月12日の判決で「医療少年院で治療することが再犯防止の最良の手段だ」と、少年を家庭裁判所に移すことを決定した。同年3月21日、さいたま家裁は、逮捕後の精神鑑定で、社会性の発達やコミュニケーションが困難な「広汎性発達障害」とされた点に注目し、刑事罰を与えるのではなく、医療少年院送致で更生を促す判断を下した。

岡庭容疑者宅を捜索する捜査員の中にはガスマスクを装着している者も ©文藝春秋 撮影・細尾直人

 2015年には被害にあった女性が、岡庭容疑者と両親を相手取り、慰謝料などの賠償を求めた訴訟を起こし、さいたま地裁は岡庭容疑者側に約1900万円の支払いを命じている。

 だが今回、岡庭容疑者は再び罪を犯して、逮捕された。「全く反省の色が見えない刑事裁判での様子を見て、出てきたらまた何か起こすと思った」と当時の岡庭容疑者を知る関係者は語っていたが、その悪い予感は的中してしまった。

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