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 山里と同じく非モテキャラだった若林。

 結婚後のラジオでは「いい加減、年の差婚って言われるの飽きたヨォ~」と嬉しそうに語ることもあった。そんな幸せ真っただ中の若林に、山里同様の違和感を覚えるリスナーもいるだろう。ただ、オードリーは山里とは違ってこの秋の聴取率でも28回連続で全局中首位を獲得するなど、リスナー離れは見られない。

オードリー・若林正恭 ©️文藝春秋

 その理由は、同じく去年結婚した相方の春日の存在のように感じる。

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 春日は今年5月に第1子が誕生し、家庭についてもたびたび言及するのだが、こちらはリスナーからは意外にも快く受け入れられている。

 山里と春日の違いはどこにあるのか――。

 それはひとえに妻となった女性のキャラクターということになるだろうか。11年の交際を経て結婚した春日の奥様は、エピソード自体が非常に面白い。だからこそ聞くに堪えるし、ノロケ話が寒くならないのだ。

オードリー・春日俊彰 ©️文藝春秋

リスナーからの人気も高く再登場を望まれる“クミさん”

 春日がプロポーズ直前に、写真週刊誌「フライデー」で浮気疑惑を報じられたときも、妻・クミさんはラジオに電話出演。

「一番悪いのは、そこにいる変態野郎」

「お前はまだしゃべる権限はない」

 そんな風に春日をバッサリ切り捨てた。リスナーからの人気も高く、クミさんの再登場を心待ちにしているファンも多い。そんな春日ファミリーの“内助の功”もあり、オードリーのラジオは変わらぬ人気を維持できている。

 さて、長年の独身期間を経て、見事に幸せをつかんだナイナイ岡村。

 芸人のプライベートが垣間見られる家族の話は、ファンとしても大いに聞いてみたい。しかし、空気に合わないノロケ話が過ぎるようであれば、山里や若林のように「岡村は変わってしまった…」とリスナーが離れてしまう恐れもある。長らく恋愛に縁がなかったものの急に結婚した人は、途端に上から目線で独身にアドバイスを与える、というのも世間ではよくある話だ。

 一方で春日のように、上手に伴侶の話を笑いに変えることができれば、更なるファン層の開拓にもつながるのだろう。

 結婚して好感度が上がるのか下がるのか――ラジオを通して芸人としての真価が問われるタイミングなのかもしれない。