先月、人気お笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史が結婚を発表した。

 お相手は10年来の友人であった30代の一般女性で、ラジオでの“女性蔑視発言”で世間からのバッシングに苦しんでいた時期に岡村を支えたという。

10月に結婚したナイナイ・岡村隆史 ©️時事通信社

「芸人は結婚するとつまらなくなる」というジンクス

 岡村といえば、女性が苦手で幸せな恋愛に恵まれない「非モテ芸人」というイメージがあった。そしてそんな「非モテ」キャラをいじられることで自己肯定感が低くなり、またモテない原因となるのが、非モテ芸人の悲しきスパイラルだった。

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 だがここ数年、岡村だけでなく、そんな「非モテ」をアピールしていた芸人たちの結婚が相次いでいる。南海キャンディーズの山里亮太や、オードリーの若林正恭の結婚は記憶に新しい。

 ただ、お笑いの世界には「芸人は結婚するとつまらなくなる」というジンクスがいまでも根強くあり、それを公言する芸人も多い。そして、結婚したことによるキャラクターの変化が顕著に出るのが、テレビよりも自由が利く分、芸風の出やすいラジオなのだ。

山里は愛妻・蒼井優を“ワオンさん”と……

 2003年に相方のしずちゃんと「南海キャンディーズ」を結成した山里は、2004年・2005年のM-1グランプリに出場しブレイクを果たした。いまでは数々の番組レギュラーを持ち、お笑い界では出世頭に数えられる。

 もともと山里は非モテ芸人として、周囲にイジられたり、幸せな人に対してのヒガミ芸を披露したり、その卑屈なキャラクターに人気がついていた部分も大きかったように思う。

南海キャンディーズの山里亮太 ©️文藝春秋

 そんな山里を見る世間の目が一気に変わったのが、昨年のことだ。

 6月に人気女優・蒼井優との結婚を発表。非モテ芸人と超人気女優の交際2か月のスピード婚に、日本中が「まさか」という声をあげた。AbemaTVで配信された結婚記者会見は総視聴数が732万を突破し、世間の衝撃度を物語っている。会見にはキューピッドとなった相方のしずちゃんも参加した。

山里の妻になった蒼井優 2005年撮影 ©️文藝春秋

 その夜、山里は自身のラジオ番組「JUNK 山里亮太の不毛な議論」(TBSラジオ)に生出演し、あらためて結婚を報告。これまで人の幸せをやっかむことで笑いを取るキャラだったとして、「幸せになることがあんまり良くないかなと思って。幸せになったら、リスナーのみんなが俺のラジオなんか聞く意味なくなって、楽しくなくなるかなとずっと思ってて、だから結婚することが怖くて…」と涙を流した。

 さてその後、ラジオはどうなったのか――。