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2020年の言葉

2020/12/26

 だが、前述の通り、フワちゃんはカウンターを得意としており、自分からの攻撃は苦手だ。だから、威力のないパンチを繰り出すしかなかった。当然、有効打にならない。また、それを受けるローラも、相手のパンチが弱すぎるためにカウンターを出すことができない。そうやって彼女たちは膠着状態に陥っていった。

ローラとフワちゃんの“立場の違い”

 なぜフワちゃんは自分から仕掛けたのか。それは、2人の間の決定的な違いによるものだ。フワちゃんは現役でバラエティの現場で戦っているが、ローラはそうではない。すでに芸能活動の拠点をロサンゼルスに移していて、バラエティ番組にはほとんど出なくなっていた。

 そのため、ローラはバラエティの現場で自ら体を張って戦う必要がない。むしろ、モデルとしての活動にマイナスになることはしない方がいい。だから、このときも自分から仕掛けたりはしないし、膠着を打破しようともしなかった。

 だが、現役選手であるフワちゃんにはこれができない。フワちゃんにとって引き分けは負けと同じなのだ。だから、勝てる可能性が薄いとわかっていても、自分から攻めるしかなかった。そして、当然のようにスベり続けて、大怪我を負うことになった。

©AFLO

「大好きだけど、何かね、何だろう……」

 八方塞がりのフワちゃんは「ふざけなかったらふざけなかったで盛り上がらないし、ふざけたらふざけたで盛り上がらないし、どうすりゃいいんだよ!」と本番中に不満を漏らしていたが、この渾身のギブアップ宣言すら笑いにはつながらず、虚しく空を切った。フワちゃんのことが好きなのか中居に聞かれて、ローラは答えた。

「大好きだけど、何かね、何だろう、何かがね、何かが合わない感じがするの」

 2人とも決してテレビの経験が浅い人間ではない。だが、相性が悪い者同士が向き合うと、ときとして最悪の結果を招くことがある。ローラとフワちゃんの対談は、昨今めったに見られなくなった放送事故級の大事故だった。

 ローラの前に完全敗北を喫し、意外な弱点をさらけ出したフワちゃん。このときの反省を糧にして、2021年はさらに成長した姿を見せてもらいたい。

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