「いやー、ファッションもウェブも知識ゼロだわ」。
友人に正直に告げます。
「でも、興味があるなら話だけ聞いてみない?」
さっそく、友人はその「タメの社長」にダメ元でメッセージを送ってくれました。するとすぐに返信があり、今から来るとのこと! フットワークの軽さに感動。でも、来てもらっても求めている人材と全然違う私しかいないという状況に、申し訳ない気持ちになってきます。
「自分の足で動ける社長」に惚れたひょんなきっかけ
小1時間ほどでやってきた社長に、友人がまず私のことを紹介してくれます。何だか目の前でアレコレ解説されるのは気恥ずかしいものです。その後、社長からブランドのこと、オウンドメディアのことなんかの説明を受けました。若い人たちだけで会社を始めるのは、いろいろ苦労もありそうですが、それ以上にやりがいもありそうです。それに、今まで接点のなかった起業家の仕事ぶりを間近で見てみたいという気持ちもわいてきます。
少し前までの「8割がたベトナム行く」みたいな気持ちはどこへ行ったのやら。
そして、ダメ押しになったのがまさかの「ポケモンGO」。
え、ポケモンGO? という感じですが、ポケモンGOなんです。ひょんなことからその場にいた3人全員がポケモンGOをガチでやっていることが判明。社長、私よりレベルがめっちゃ上でした。
ポケモンGOをやったことがある方ならおわかりでしょうが、あれはお金を積めばどうにかなるゲームではありません。地道に歩かないとダメなんですね。つまり、社長はきちんと足を使って動ける人間なんだと、そのレベルから私は察しました。
世の中、夢を語る人はたくさんいます。なのに、足を使って動けないという人もまたたくさんいる。この社長なら安心できる。社長のレベルと図鑑を見ながら、私は確信したのです。
その後、ほかのメンバーと面接をしたり、ベトナムのフリーペーパーに内定辞退の連絡をいれたりして、私は正式にこの同い年の社長の会社で働くことに決めました。バタバタでしたが、なんとか4月から働きはじめることができ、無職2年目突入は免れました。
1年の無職期間を経て気づいたこと
グダグダな転職活動を振り返ってみて、改めて気づいたのは以下の3つのことでした。
第一に、友人からの紹介は侮りがたい、ということ。「カレなし、カネなし、コネもなし」を標榜していましたし、実は、紹介だとしがらみのようなものができそうで何となく敬遠していました。その自分が、まさか人の紹介で仕事を決めることになるとは思ってもみませんでした。ですが、自分の人柄、興味関心などを知っている友人からの紹介ってのは、案外自分に向いた仕事に出合うきっかけとしてはいいのかもしれません。
キヨシマの転職活動メモ
一、転職活動において人からの紹介、侮りがたし