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20代新人女性の裁判では「二次会セクハラも会社の責任」
ちょうどこのNTTドコモの男性がゲイバーに行く4カ月前、福岡トヨペットに派遣された当時20代の新人の女性派遣社員が新入社員歓迎会の二次会で男性社員に太ももを触られるなどしたセクハラ被害を訴えた訴訟では、福岡地裁で翌2015年に二次会の場を「業務に近接してその延長で行われたもの」「会社の職務と密接な関連が(ある)」と認める判決が出ている。福岡地裁は男性社員だけでなく、会社の賠償責任も認め、慰謝料など計約30万円を支払うよう命じた。
その点、ゲイバーの参加者が女性上司や同僚の男性など会社の人間ばかりなのは会社の責任に迫る一歩にはつながりそうだ。
ポイントは「二次会への参加を断ることができたか」
ただ、前出の弁護士は「二次会への参加を断ることができたのかどうかでも話は変わってくる。女性上司が直接手を下していない点は特に大きく、全体的な印象論でいえば少し厳しいかもしれない」とみる。
男性上司に手伝わされた副業に関しては、なおさらハードルが高いという。そもそも、副業は業務外の行為で、男性上司の職権外のため「職権乱用」とは言いがたいからだ。
男性の主張を司法の場は認めるのかどうか。気の向かない上司の宴席に悩む世の男女にとっても判決の行方から目が離せない。