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 国民的な知名度において、今でも高橋はフィギュア界を代表する1人である。好感度だけで言えば、一番かもしれない。それは彼の人格と実績が築きあげたもので、誰もそれを否定することはできない。

「今だって、フィギュアスケート界に欠かせない選手ですよ」

 先の新聞記者の言葉が脳裏に浮かぶ。

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2012年全日本選手権の表彰台で ©文藝春秋

全日本で視聴率のパワーバランスは?

 2020年のフィギュア界を締めくくる全日本選手権も始まろうとしている。

 今年まだ一度も大会に出場していない羽生も、この大会にはエントリーしている。

 ある意味で「フレッシュ」な顔ぶれが揃う今大会を、どれだけの人々が観るのだろうか。

 そしてアイスダンスの視聴率は、男女シングルにどこまで食い下がるのだろう。さすがにNHK杯のように1位になることは難しいだろうが、そんな疑問を持つこと自体、1年前には決してなかったことだ。

 NHK杯から進化しているであろう高橋の演技も楽しみだ。