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「マリーンズで日本一になりたいと思っている」

 11月には長い間、共に戦った藤川球児投手の引退試合を、休日を利用して観戦した。「タイガースでいい時も悪い時も一緒だった。自分に出来ることは最後の姿を目に焼き付けること。球児さんの独特の雰囲気。球場の雰囲気を味わえてよかった」と語り、引退セレモニーを静かに見終えると翌日の千葉でのチーム練習に参加をするため甲子園を後にした。藤川球児氏もわざわざ千葉から甲子園まで強行日程で駆け付けてくれた後輩にメディアを通じてエールを送った。「みんな現役を続けたいのは体が健康だからです。自分もそれが分かりました。なので健康な間はずっと練習をして頑張ってください」。その言葉が胸に染みた。悔いなきように妥協なく体を作り上げることを改めて自分の身体に約束した。

 350二塁打を達成した20年。遊撃手としての通算試合出場数でNPB最多も更新した。来るべき21年も記録を積み重ね歩を進めていく。そして今年、残念ながら中止となってしまった甲子園での古巣タイガース戦が来年は組まれている。「まずはその試合に最初から出られるように準備をしたい。使ってもらえるような選手でありたい」と意気込む。最大の目標はリーグ優勝。さらに先には自身、未だ経験のない日本一がある。

「やっぱり05年にリーグ優勝はしたけどマリーンズに日本シリーズで4連敗をしたという思い出しかないので、そういう意味では何とか逆にマリーンズで日本一になりたいと思っている」と苦笑しながらも力強く話す。

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 まだまだ夢の途中。背番号「00」としての2年目がまもなく始まる。いや鳥谷の中ではもう始まっている。四十不惑。マリーンズ最年長選手はさらに覇気に溢れ、頂点を目指す。応援をしてくれるファンにまだ見せることが出来ていない鳥谷敬の生き様をグラウンドで表現する。熱い声援に対して、準備を尽くしたプレーで恩返しをする。それが人の心を揺さぶり、感動へと転化する。挑戦は続く。

梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)