日馬富士の優勝で幕を閉じた大相撲秋場所。

 とにかく休場が多かった場所でもあった。

 初日をむかえる前日、「3横綱休場 ため息」と書いたのは読売新聞(9月9日)。

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読売新聞9月9日朝刊より

 白鵬、稀勢の里、鶴竜が休場し、4横綱のうち出場は日馬富士だけ。

《言うまでもなく、年6度の本場所は力士の番付を決める重要な技量審査の場。初日に照準を合わせて体調を整え、稽古を積み、力量を披露するのが力士の義務とすれば、調整失敗を指摘されても仕方がない。》

「読売親方」激おこ。さらに、

《特に白鵬の場合、番付発表前後のイベントなどでは元気な姿を見せていた。体調は本人にしか分からないが、場所を楽しみにしてプラチナチケットを購入したファンは釈然としないだろう。》

「読売親方」、最後は白鵬への嫌味で締めていた。

99年ぶりの異常事態 「西日本新聞」の分析

 休場の波は場所が始まってもおさまらない。高安、照ノ富士の大関陣ら、幕内の休場は7人に。

《3横綱2大関が休むのは、1918年(大正7年)夏場所以来99年ぶりの異常事態となった。》(9月15日・日刊スポーツWEB)

99年ぶりの異常事態場所を制したのは、豪栄道(左)を優勝決定戦で下した日馬富士(右)だった ©共同通信社

 こうなると「なぜ休場が多いのか」と単純に思う。そこで各紙の分析を調べてみた。

《故障休場が相次ぐのはなぜか。力士の体が大きくなり、自分も対戦相手もけがをしやすくなったという。番付を下げたくないので無理をして出場し、けがを悪化させるケースも。》(西日本新聞9月21日)

 力士の大型化の影響を指摘した西日本新聞。このほか、本場所が年に6回は力士の負担が大きいのかもしれないとも。