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2021/01/13

source : 文藝春秋 digital

genre : ニュース, 社会

モスグリーンのベルベットスーツにある「変化」が…

 陛下は開会式で「気候変動やその他の脅威から地球環境の保全を図ることは、私たちが取り組むべき喫緊の課題と言えます」と述べられ、ライフワークである「水」の研究にも言及されたあとに、「現在世界各地で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、人類にとって大きな試練です。この困難な状況を乗り越えていくために、今後、私たち皆がなお一層心を一つにして力を合わせていくことが大切です。同時に、この感染症の試練は、私たちの日々の生活や社会の在り方を改めて見つめ直す機会ともなると思います」と続けられた。

2020年12月14日、「GEA国際会議2020」に臨席された天皇皇后両陛下 ©JMPA

 実は、雅子さまは同じスーツをご結婚間もない頃から記念式典などでお召しになっているのだが、数年前から新たに襟の縁にグリーンのブレードをあしらわれ、アレンジなさっている。華やかなゴールドだったボタンも、落ち着いた色に変えられたようだ。「GEA国際会議2020」開会式の会場で、雅子さまがお召しのモスグリーンのジャケットに、お帽子と二連のパールネックレス、大粒のパールイヤリングが映えていた。とても上品で、90年代の装いを思い起こした。

 当時の雅子さまは、実にさまざまなデザインのお召し物を着こなされていて、1994年11月、中東を訪問された際に、皇太子さまと「赤い砂漠」を悠然と歩かれていたシーンを記憶している人も多いのではないだろうか。このグリーンとの組み合わせも雅子さまのお好みの一つなのかもしれない。

1994年11月、サウジアラビア・リヤド郊外の「赤い砂漠」を訪れられた。雅子さまはグリーンのロングジャケットとパンツをお召しになり、すっきりとしたIラインのシルエットを演出された

 90年代からお召しになっているスーツを直されて、今でも大切に愛用されているのは、洋服を新調するには数多くの工程があるため、雅子さまのご負担を軽減するための工夫でもあるのかもしれないと拝察している。