しかし政治でこの手法が過ぎると主役は国会ではなく料亭となり、政策決定の過程がまったく見えなくなる。「裏」がメインになってしまう。不透明感が半端ない。
私は二階氏が幹事長就任した際に「オモテに出したらいけないおじさん」だと書いた。2016年に当時の自民党幹事長だった谷垣禎一氏が自転車事故に遭い、本当に急だったから裏番長の二階氏を幹事長にするしかなかった。魔人がオモテに出てきてしまったのだ。
その結果、二階氏は13年半ぶりの衆院代表質問に立つと、ヤジに対して「黙って聞け」と堂々と応戦。裏の顔が国会というオモテで炸裂してしまったのだ。
「裏回し」コンビが表のツートップとなる事態
そのあとも“二階の放出”は続いているのはご存知の通り。オモテに出てきてはいけないおじさんが堂々と「裏」を見せつけているのが今なのである。そういえば菅首相も裏の顔が長かった。その癖が抜けないのか首相になってもなかなかオモテに出てこない。
この裏回しコンビが首相&自民幹事長というツートップなのだから明るさを感じられないのは当然か。
緊急事態宣言後の「飲食」記事ではこんな声があった。
牛丼チェーン店の関係者が「1人の客がほとんどで会話は少ない。他の飲食店と一緒に時短要請されるのはつらい」(毎日新聞8日)
確かに牛丼店では会話はあまり無いはずだ。
一方、二階氏はあのステーキ会食について何といったか。
「飯を食うために集まったのではない」(毎日新聞web12月27日)
つまり「会話」が目的なのである。二階語録を見ても「飯を食う」というのはそういう意味だ。
だからそれがヤバいんだって!
菅首相はまず二階対策をするしかない。そして新聞各紙は「首相動静」のほかに「二階動静」を紙面につくってください。お願いします。