昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

《桑田巨人復帰の真相》“キングメーカー”原辰徳がけん制した「次期監督気どりのオレ様」とは?

 春季キャンプ目前の1月12日、「桑田が巨人復帰!」というサプライズニュースが飛び込んできた。

 日本一奪還を掲げる巨人の原辰徳監督(62)が、OBの桑田真澄(52)の1軍投手チーフコーチ補佐就任を電撃発表。“ポスト原”は現在2軍監督を務める阿部慎之助(41)が既定路線とみられていたなかで、次期監督レースに桑田真澄という対抗馬が急浮上した人事でもあった。

桑田「うれしかった。その一言」

 ことの始まりは、昨年12月28日に行われた山口寿一オーナーと原監督のトップ会談。その席で原監督が桑田招聘を提案し、山口オーナーが同意した。原監督は桑田について「ジャンイアンツOBで非常に気になる後輩がいる。選手はもちろん、すべてにおいて戦力になってもらいたい人」と熱く語ったと言われている。年明け5日に原監督と桑田の会談が実現し、熱烈なラブコールを受けた桑田本人も「うれしかった。その一言に尽きます」と二つ返事でコーチ就任を引き受けた。

桑田真澄氏 ©️文藝春秋

 15年ぶりに巨人のユニフォームに袖を通すことになった桑田だが、今回のコーチ入閣は異例続きだった。通常、コーチスタッフの選定はシーズン終了直後から動き出し、年内には正式発表される。実際、巨人も昨年12月2日には2021年度のコーチ陣を発表している。にもかかわらず、春季キャンプ直前に“桑田入閣”が発表された裏には、「原監督と阿部二軍監督の微妙な関係がある」と球団関係者は語る。

「後継者の育成」がテーマ

「原監督は2018年のオフに3度目の監督に就任する時、『勝つこと』と『後継者の育成』という2つのテーマを掲げました。後継者の候補として想定されていたのは松井秀喜(46)と阿部慎之助でしたが、松井は監督のポストに興味を示していません。そこで阿部に白羽の矢が立ったのです。

原辰徳監督 Ⓒ文藝春秋

 原監督は2019年に阿部引退の花道を用意し、2020年からは2軍監督として“政権禅譲”の準備を着々と進めてきました。阿部もその期待に応えようと2軍監督の職務に励んでいます。しかし、絶対的なボスとして君臨したい原監督と、“オレ様”感が強く不遜な態度を隠さない阿部の相性は実は微妙。監督と選手の時は問題にならなくとも、スタッフ同士になったことで問題が再燃しました。そもそも現在の巨人のコーチ陣には次期監督を任せられる“格”の選手が阿部以外におらず、阿部本人も『次は俺に決まっている』と思っていたはず。その甘えをけん制する奇策が『桑田招聘』でした」