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1回目の緊急事態宣言で出た赤字は300万以上
新型コロナウイルスは世界中で再感染の症例が報告されており、「一度かかったから大丈夫」という楽観はウイルスには通用しない。だが、生活のために働き続けなければいけない以上、「大丈夫」とでも思わなければやっていられないのもまた事実なのだろう。「黒服」と呼ばれる男性スタッフも本音をぶちまけた。
「1回目の緊急事態宣言が出た5月は300万円以上の赤字でしたからね。店を閉めろって言われても、じゃあそれだけのお金を誰かくれるのかっていう話で……。セクキャバは一応飲食店ですが、業種そのものがグレーというかほぼアウトな店も多いですから。それでも皆、お金のために尻に火がついてるんですよ」
「まだコロナとか言ってるの?」
生活のために店を開けて何が悪い、という開き直りにも似た“空気”は歌舞伎町で働く多くの人に共通している。
1月14日の午前7時頃、仕事を終えて千鳥足で家路につくホストに声をかけると、「まだコロナとか言ってるの? もう飽きたし……」と、その話をすることすら嫌だという表情を見せた。
菅首相が2回目の緊急事態宣言を表明してからちょうど10日目を迎えた1月17日、東京都の新規感染者数は日曜日としては最多の1592人となった。「週末の人出は減った」との報道もあったが、歌舞伎町の実情は違った。2月7日までの実施期間で、感染拡大は果たしてどこまで抑え込めるのか。
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