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株はどこで転換点を迎えるのか

 都合の良い解釈がいつまでも続くはずはない。誰もがどこかで弾けると思うだろう。相場の格言では「まだはもうなり」という。まだいけると思った時はもう終わっているという意味だが、この格言には続きがある。「もうはまだなり」。

 株はどこで転換点を迎えるのか。ここは原点に立ち返って冷静に考えてみると良い。

日本銀行 ©iStock.com

 世界中におカネがジャブジャブあるから株が買われているというのが「コロナ相場」の起点だった。だとすれば、このジャブジャブが解消される時が反転する局面だと言えよう。

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謎の株高はヒリヒリするチキンレース

 ではジャブジャブが解消されるタイミングはいつなのか。それは世界中でコロナ禍が収束の兆しを見せ、各国政府が財政出動を絞ったり、中央銀行が現在の金融緩和政策を変更したりする局面である。

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 ただ転換点を判断するのは難しい。投資は先行きを見越して行われるもの。実際に財政政策や金融政策が転換した時、市場はすでにそれを織り込んでいる。今回の局面に当てはめると、ターニングポイントは多くの投資家が「世界的なカネあまりに歯止めがかかりそう」と考えた時である。それがいつなのかは誰も見通すことができない。

 山高ければ谷深し。実体経済を踏まえれば転換後の相場は厳しいものになる可能性がある。「いいとこ取り相場」が一転、「粗探し相場」になっても不思議ではない。謎の株高はヒリヒリするチキンレースである。