総論 大騒ぎしているうちに感染は拡大し、経済は止まり、そしてワクチン頼みに
すべては結果論であり、いま振り返れば「8割おじさん」こと西浦博さんの言う通り、夏に手を緩めずしっかりと感染源を根絶していればこんにちのようなことにはならなかったのでしょう。
また、都道府県知事は感染症対策において強い権限を有しているにもかかわらず、エビデンス(証拠)を積み上げて感染症対策をピンポイントに行いながら経済を回すというプロセスにまでもっていくことができず、パフォーマンス中心の対策に終始することになってしまったのは残念でなりません。
標語を次々と打ち立てては潤沢だった東京都のおカネをばら撒いてなお東京を全国感染者拡大の本拠地にしてしまった小池百合子さん。イソジンはともかく、大阪発祥・大阪独自の対策にこだわりアンジェスワクチン、雨がっぱ、K値とろくでもない対策ばかりを打ち出し、在阪マスコミのヨイショに乗っかり、コロナそっちのけで大阪都構想の住民投票に挑んだ吉村洋文さん。そして、コロナにまつわる失言ばかりが話題になるその他府県の知事たちの動きを見ていると、コロナ感染拡大というマジもんの緊急事態でちゃんとした対策を打てる政治家の枯渇という現実を目の前にする思いです。
結果として、菅義偉政権は東京オリンピックを強行するにあたり、ワクチン接種が進んでコロナ禍が収まる方向へ期待しながら2月下旬からの接種開始を待つ、という我が国特有の他力本願、神風志向に流れていくのでありましょうか。
いまやラストマンスタンディングのような専門家分科会会長の尾身茂さんの神様のような立ち居振る舞いを観つつ、なるだけお家にいようと思う毎日です。