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(15)2020年12月30日 都知事・小池さん、「年末年始が分水嶺」とか言い出す

都知事「年末年始は分水嶺」 感染続けば緊急宣言要請も―新型コロナ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020123000731

 東京都の感染爆発をどうしても防ぎたい小池さん、さらに危機感を煽る形で「年末年始が(感染抑制か爆発かの)分水嶺」と言い始めます。

 要は「出歩かず家にいろや」ということではあるのですが、いちいち新たな標語を作って注意喚起を促す小池百合子さんの目立つことへの執念を感じさせます。もちろん、東京の医療体制からすれば年末年始に人の移動が増えて感染が拡大したらもちませんので、こういう物言いになるのは仕方がないのですが。

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 この前後、小池さんは東京都のおカネをいろんな事業者にばら撒くことでどうにかお願いベースの対策に実効性を持たせようと頑張るわけですけれども、電車も動いてるし飲食店もやってるしでどうしようもないんですよね。

(16)2021年1月8日 府知事・吉村さん、緊急事態宣言しない方針から一転、3日で宣言へ

<独自>大阪府・吉村知事 緊急事態宣言の発令「要請せざるを得ない」 8日の対策会議で判断へ(産経新聞)
https://www.sankei.com/west/news/210107/wst2101070018-n1.html

 緊急事態宣言のような修羅場にあっては朝令暮改もやむなしとはいえ、つい3日ほど前に緊急事態宣言はしないよとコロナ鎮静化に自信を持っていた吉村さんが、急激な大阪の状況悪化に見舞われて一転緊急事態宣言お願いしますの立場に。

1月8日、緊急事態宣言発令を政府に要請することについてコメントする吉村洋文府知事 ©️AFLO

 事態を甘く見ていたのか分かりませんが、一連の大阪府のステキな対策が繰り返された結果、大阪府のコロナ関連死者数は東京都を抜いて全国1位に。実数なので、対策が進むごとに人口の多い東京がまた抜いていくとは思いますが、ここまでの大阪は惨憺たる結果です。

 思いつきで政策を振り回された結果だけでなく、大阪府の改革を巡っては医療機関や保健所などの統廃合が行われて結果的に脆弱な医療提供体制のままここまで来てしまった、と考えれば分かりやすいでしょうか。