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「2015年の日韓慰安婦合意で、日韓政府間の話し合いで解決するように舞台裏で一肌脱いで、合意にこぎ着けさせたのはアメリカ。そして、当時のオバマ政権で副大統領を務めていたバイデン新大統領です。その合意を事実上無効化した文大統領に対して、バイデン新大統領は不愉快に感じている。南北問題もアメリカを引き込まないことには進みませんから、バイデン新政権が誕生することが分かった段階から、日韓が仲良くせざるを得なかったのです。同盟重視のバイデンですから、対日関係を悪化させたままでは韓国の言うこと聞いてくれませんからね」

 文大統領は、人事でも“アメリカ向け”の行動を起こしている。年頭会見の2日後の1月20日、康京和(カン・ギョンファ)外相の後任に、大統領府国家安保室長を務めた鄭義溶(チョン・ウィヨン)氏を指名した。

米朝首脳会談の実現に向けて訪米した際の鄭義溶氏(中央)。今回、外相に指名された(2018年3月) ©AFLO

「18年3月に訪朝して金委員長と会談し、トランプ前大統領と金委員長の史上初の米朝会談の橋渡し役だった鄭氏を起用することで、対米外交を改善させ、停滞する南北問題の打開を図ろうとする思惑が色濃くでた人事でした」(前出・在ソウルの日本人ジャーナリスト)

「大統領は日本に先に手を差し出した」?

 八方塞がりの外交の末とも思える文大統領の“心変わり”発言。韓国側では、冒頭で紹介したような文大統領に批判的な報道がある一方で、前向きに報じるメディアもあるという。

年頭会見を伝えるMBCテレビ(同社ウェブサイトより)

「文大統領の年頭会見を伝えた韓国MBCテレビのニュース番組では、アンカーが『文在寅大統領が慰安婦問題を含めて、こじれた韓日関係を外交的に解決する提案をした。日本に向けて先に手を差し出したのです』と紹介した。あくまでポジティブに報じるメディアもあります」(ソウル駐在のジャーナリスト)

 文在寅大統領の任期は、残すところ1年4カ月。東京五輪の開催も不透明感が増す中で、日韓関係はまだ一筋縄ではいかなそうだ。

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