帰宅途中の女子高生に後ろから近づき、「おとなしくしろ」と言ってスタンガンを突きつけ、わいせつな行為をしようとした――。強制わいせつ未遂の疑いで1月25日に警視庁に逮捕されたのは、東京都あきる野市に住むウーバーイーツ配達員、藤野隆太容疑者(38)だ。周辺の防犯カメラには配達バッグを背負って自転車で走り回る藤野容疑者の姿が映っており、警視庁は出前を請け負う傍ら、襲う女性を物色していた可能性もあるとみて調べている。
卑劣な犯行は昨年12月16日午後9時ごろ、あきる野市の歩道で行われた。帰宅途中の女子高生を数百メートルにわたり、歩いて尾行していた男が、その女子高生に「おとなしくしろ!」とわいせつ目的で声をかけたのだ。振り向いた少女の視線の先には、スタンガンの火花が散っていた。少女が大声を上げると、男は目的を遂げることはできず、逃げだした。幸いにも少女に怪我はなく、無事だった。
若い子とデートやお茶をしたかった
警視庁が周辺の防犯カメラ映像を解析すると、怪しい人物が浮上してきた。捜査関係者が明かす。
「男が走って逃げている様子だけでなく、事件の前後に四角い配達バッグを背負って自転車に乗っている姿も映っていた。何カ所ものカメラ映像を集めてつなぎ合わせ、藤野容疑者を特定した」
逮捕された藤野容疑者は容疑を認め、「若い子とデートやお茶をしたかった」と供述したという。周辺では同様の事件が数件起きており、警視庁が余罪についても捜査している。