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Xperia PROは「もはやスマホではない」
ここ数年、ソニーの業績は「鬼滅の刃」効果による映画事業や、PS4に代表されるゲーム事業などで上向いている。肝心のエレクトロニクス分野においてはデジカメやテレビなど、プレミアムな路線を突き進んだことで他社との差別化に成功している。
特に近年、デジカメ市場は、iPhoneなどのスマホでもそこそこ綺麗な写真が撮れるため、コンパクトデジカメ市場が壊滅的な状態になっている。ソニーは、コンパクトデジカメ市場は早々に避け、「α」シリーズでプロやクリエイター向けにシフト。金に糸目をつけないユーザーにターゲットを絞った商品作りが当たっているのだ。
Xperia PROはiPhoneとの競合を避けたプロカメラマン向けの「機材」といったほうが正しい。もはや、スマートフォンではないのだ。
「数は追わない」戦略をとる理由
ソニーモバイル幹部は、2年ぐらい前から「数は追わない」と明言する。販売台数を追っても、世界に向けて大量生産する韓国や中国メーカーにはかなうはずもない。
それならば、自分たちの強い「プレミアム路線」に舵を切ったというわけだ。
今後、5Gが普及し、カメラなどの映像機器にも5Gが内蔵されることが予想される。そんな時代が到来すると、ソニー「Xperia」の存在感が世界的に増してくるはずだ。